紹興酒の高級化、グローバル化といった戦略を推進し、紹興酒文化を発信するため、9月30日の午後、中国を代表する国際都市上海で19ヵ国の外交官など向けに紹興酒のセミナーと古越龍山の国醸特別版「只此青玉」の試飲会が開催されました。
日本やオーストラリア、インドネシア、トルコなどの30数名の外交官や酒類業界有名ブランドの代表、流通大手の幹部などが参加されました。議会議長にあたる紹興市人民代表大会常務委員会の譚志桂主任が挨拶で、紹興酒に代表される黄酒は中国の国酒で、世界三大古酒の一つであると話し、紹興酒が中米国交正常化や北京五輪など多くの大舞台で活躍し、中国と海外との友好交流の架け橋であると強調しました。また、千年の古都である紹興市が紹興酒のさらなる発展に注力し、中国黄酒の都、世界美酒産地との「金の看板」をさらに磨いていきたいと意気込みを語りました。
セミナーでは、中国酒業協会副理事長並びに紹興市黄酒行業協会会長の徐明光・元副市長と古越龍山の孫愛保董事長がそれぞれ紹興酒の歴史と文化、今回試飲される古越龍山の目玉商品「只此青玉」についてプレゼンしました。
孫董事長によると、今年4月9日、中国舞踊界の名門、中国東方演芸集団と古越龍山が北京で戦略的提携を締結し、中国で大ヒットしている人気舞踊詩劇「只此青緑」にちなんだ古越龍山最高級シリーズ「国醸1959」の特別版「只此青玉」を発表。
「只此青玉」は青緑色の中国景徳鎮磁器の瓶に詰められており、古越龍山の中央倉庫から厳選された20年熟成の手作り原酒が使われています。商品の開発には古越龍山の3名の国家レベルの醸造大師が携わり、国の黄酒工学技術センターである「国家黄酒工程技術中心」と醸造学の名門江南大学によって共同で完成されました。400種類以上の風味物質から29種類のカギとなる物質を選び、成分の比率を黄金比率にし、製品の飲み心地をより良くしているそうです。
また、在中国日本大使館の岡田勝公使参事官が「日本における紹興酒」について講演をされました。岡田参事官はご自身も紹興酒の愛好者だと明かし、1972年日中国交正常化して以来、多くの日本人が中国旅行の帰りに紹興酒をお土産として買って帰ったり、日本の中華料理店やスーパーなどでも紹興酒が売られて、紹興酒のアルコール度数が15度くらいで日本酒に近い、日本人になじみやすいと説明しました。また紹興酒が腸の働きを改善したり疲労回復に役立つとの研究があり、紹興酒が健康にいいと多くの日本人が知っていると話しました。
100名近くの参加者が人間国宝にあたる「大国工匠」で、中国醸造大師でもある古越龍山の胡志明・副総経理の説明を聞きながら、「只此青玉」を試飲し、その魅力を堪能しました。
イベントでは、中国の宝塚と呼ばれる「越劇」や伝統音楽琵琶の演奏など紹興地元の文化も披露されました。