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メルマガ『紹興酒通信No.3』

※下記の記事は2022年3月3日に配信したメルマガの内容です。

今日はひな祭りで、日本では白酒(しろざけ)を飲む習慣があります。この白酒は中国の#蒸留酒「白酒(バイチュウ)」ではなく、米、米麹、本みりんで造られ、甘口紹興酒の「香雪酒」と似ています。この節句の由来は中国の「上巳(じょうし)節」と言われています。女の子の健やかな成長と健康を願う意味では、また紹興酒の「女児紅」ブランドの由来と近いです。また、紹興酒は産後の栄養補給によく使われます。1960年代自然災害による米の不作が続き、紹興酒の製造が激減し配給制となる中、産婦向けは最優先されました。

また約1700年前のこの日に書道で有名な王義之が当時の名士41人を紹興蘭亭に招いて「曲水の宴」を開催し、ほろ酔い状態で史上最高の作品「蘭亭序」を書き上げました。日本ではいまでも京都、福岡、鹿児島などの10数カ所で「曲水の宴」が催されています。この蘭亭の地ではまた特産品として桃が有名です。紹興と日本の文化的なつながりの深さを強く感じます。

さて、今月23日の午後、セミナーと試飲会を再開したいと思います。ソムリエ資格制度の創設に向けて公式テキストを作成中ですが、今回は9000年とも言われる紹興酒(黄酒)の歴史、そして日本とのゆかりを語ります。各種紹興酒の飲み比べもお楽しみに。

考古学の発達で中国で先史時代の遺跡も次々と発掘され、紹興酒に代表される黄酒の歴史が9000年に達するとも言われるようになりました。2、3千年前の実物の酒も出土されています。深掘りすれば、紹興が位置する中国の江南地域は米文化、麹文化、発酵文化をベースとした食文化において日本と通じているところが多々あります。

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