最近話題になっている小林製薬の「紅麹」成分入りサプリメントによる健康被害の問題を巡って、紅麹が紹興酒にも使われているとの報道などが多く見受けられました。商品のラベルに書かれている通り、紹興酒は麦麹で造られ、「紅麹原料」を一切使用しておりません。
中国では穀類を原料にした醸造酒が黄酒(ホアンチュウ)と呼ばれています。福建省などで紅麹で造る黄酒もありますが、紹興酒は浙江省紹興市という特定の地域でもち米と麦麹で造られたお酒で、紅麹は一切使いません。一部の報道などでは紹興酒と黄酒の混同が考えられます。また、紅麹自体は昔から利用されていて、特に問題がないかと思われます。今回の健康被害の原因特定と食生活に深くかかわる麹についてのさらなる研究が期待されます。